大工と話す時は…CPSS
昨日から重たい脳梗塞は冬が多い
というお話をしました。
今日は(ERや当直に出うる)研修医向けのお話です。
おそらく救命士の方々には常識のお話です。
具体的には短時間でどうやって脳梗塞を疑うか
というお話です。
そんな時にプレホスピタル(病院到着前の医療現場)では
シンシナティ病院前脳卒中スケール(CPSS)が有名です。
これは
顔のゆがみ:Face
上肢挙上:Arm
患者の話す様子:Speech
いずれかがあれば、脳卒中の可能性は72%なので
急いで病院に運べ:Time
というものです。
これらの頭文字をとってFASTが合言葉
というのは有名な話ですね。
他にもKPSSというのもあったりします。
さてさて、
ここで研修医や救命士さんにお伝えしたいのは2つです。
①どのプレホスピタルの方法も脳卒中を確実に診断・除外できるわけではない(この前の感度、特異度の話ですね)
→ 過信しすぎないこと(CPSSのpitfallはまた後日やる予定でいます)
②インホスピタル(病院側の医療スタッフ)はプレホスピタルと共通言語を持つように努力すべし
∵脳卒中もプレホスピタルとインホスピタルの連携が予後を決める疾患の1つですが、ここで相手と共通言語がないと余計な時間を使ってしまうばかりでなく、ミスすら生じえます。
研修医の皆さんにはソクラテスの言葉を送って、今日は締めたいと思います。
プレホス-インホス連携の溝に出会う度に考えさせられます。
日々是勉強!