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tripod positionについて考える①

今日は久しぶりに?!本題:搬送時の姿勢として、tripod positionを扱います。

主な対象は主に救命士と研修医を意図しています。

さて、tripod positoin、みなさん聞いたことはありますか?

これは膝に手をついて前傾姿勢になってやる呼吸です。

皆さんも過去幾度も自分でやったことあるはず。

そう、例えば、100m全力ダッシュした後の呼吸、みなさん知らず知らずにtripod positionをとっていることが多いはずです。

このtripod positionの生理的な作用は

①手を突き、胸郭をがっちり固定することで、腹横筋や内腹斜筋がうまく使えるようになる(Respiratory Physiology and Neurobiology 2017;238:14),大胸筋・小胸筋が有意に胸郭挙上に寄与するようになる(Am Rev. Respirt. Dis 1988;138:106)。つまり、呼吸補助筋が機能しやすい姿勢で、その結果、呼吸苦を改善する(Thorax 1983;38:595)

加えて、どの成書もあまりはっきり書いてありませんが

②気道が細い小児の場合、上気道の確保を狙ってこの姿勢をとる?!

ということも考えられているようです(なので、別の機会に詳述する喉頭蓋炎の好む姿勢になっているのかと)

では、明日以後

A:あえて積極的に姿勢をtripod positionにして搬送した方がよいときはあるか?

B:収容しようとした患者さんがtripod positionをとっている際に何を考えるか?

などを数回に分けてお話していきます。

日々是勉強!

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