徒然読書感想 ~Hospitalist 肝胆膵~
徒然読書感想
数週に1回、
ここ最近で読んだ本でお勧めを記載していくこのコーナー。
今回は久しぶりに医学的な内容に特化して。
なので、対象は主に研修医・内科の後期研修医です。
ずばり、今回のおススメ本は
Hospitalist 肝胆膵(2018年 vol6 No3に該当)
ご存知の方も多いかと思います、季刊誌:Hospitalist
名前の通り、病棟総合医のための雑誌で、
国内の旬な先生方が編集し、毎回かなり深い内容まで、
そして今それぞれの領域のトピックなことも扱ってくれている
かゆいところに手が届く雑誌。
主には後期研修医以上の総合内科医がターゲットなのでしょうが、
各専門内科の若手や、トータルマネージメントが多い一般外科医の先生にも潜在的ニーズがあるだろうなという雑誌です。
その中でも肝胆膵特集は秀逸です。
沖縄中部病院の山口先生(救急科)や森先生(消化器内科)らの
深い造詣に、ただただ脱帽です。
そのエッセンスを例えばご紹介すると…
①時間経過で評価することが大事:例えばASTとALTの半減期の違いを意識している?
②LiverTox onlineというデータベースを用いた肝障害の考察
③腹水のRunyon's criteriaで腹膜炎が特発性か二次性かを鑑別する
などなど
1記事あたりの参考文献も50-60と極めて重厚。
自分も記事を時折書くからこそわかりますが、これは相当です。
すごいの一言。
是非、一度手にとって読んでみてください。
日常よく遭遇する肝胆膵のトラブル、
その診療に深みが増すこと確実です。