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血糖測定、あれこれメモ

今までと雰囲気を変えて…違うテーマに今日から数日だけ脱線

先日、プレホスとの議論にあがった

「低血糖を疑う際に、どこで血糖測定するか」です。

鉄は熱いうちに打てということで記載します。

今日の主なターゲットは救命士ですが、是非研修医や看護師にも知ってほしい話題です。

結論からいうと、

①プレホスの方(救命士の方)は血糖測定の場所はその地区のMCのプロトコールに従ってください

(医学的に必ずしも妥当でなくても、残念ながらそれがルールで、それを逸脱すると…みなさんご存知ですもんね…)

…なんてだけ書くと、身もふたもないので…

②血糖測定するときに、医学的には耳朶でもOK。ただし、メリット、デメリットを知っておくべきです。

(もっというと医学的には耳朶・指以外にも器具によっては血糖測定できるものもあります)

そもそも、血糖値といえば一般的に、

静脈血の血漿グルコース濃度と定義されています。

この「グルコース濃度」は基本的は静脈血が標準ですが、

どこの「血」なのかによって値がずれるそうです。

具体的には動脈血の方が静脈血より高く出て、

空腹時で10mg/dL、食後で20mg/dL程度高くなるとされています。

これは、静脈はすでに末梢の細胞たちに糖を消費された血液であるためです。なお、指尖・耳朶は毛細血に該当し、動脈血と静脈血の中間の値をとるとされています。

さてさて、では、なぜ、指尖部がもっともポピュラーに簡易血糖測定の採血場所として使われているか?

答えは、指は動静脈吻合が多く、血糖の変動の(静脈血との)タイムラグが少ないとされているからです。

これは後述しますが、血糖値が(食後などで)急に上がる場合や、(薬などで)急に下る場合には、静脈血の値と毛細血の値にずれ、正確にはタイムラグが出ることが知られています。なので、毛細血ならどこでもよいわけでなく、例えば、前腕での毛細血も一時トピックにあがりましたが、タイムラグの問題、本当は低血糖なのに高めに出やすいなどの問題で、イマイチ普及していません(指・耳朶以外の血糖測定は明後日またお話します)

じゃあ、指尖部がよいのはわかった。。

では、耳朶はどうなの?…というのが気になりますよね

SpO2モニターも指で測れて、耳朶でも測れる

きっと同じような循環をしているだろうから、

血糖も同じような挙動を…と思いたいところですが、

実はちょっと違うようです。

え?なにそれ?指と耳の血糖値の違いって?

という方は、是非明日の連載をお楽しみに。

日々是勉強!

(当直明けのブログ更新はきついなぁ…ぼやき…)

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