NPPV成否の8割はマスクフィッティングで決まる!
- 俊一 柴崎
- May 20, 2019
- 3 min read
ABCの安定を極めるシリーズ。
呼吸関連シリーズが続いており、具体的にはNPPV(非侵襲的陽圧換気療法)のご紹介をしています。
今日も対象は主に研修医、ICU/HCU看護師です。
(救命士やER看護師はふーんと眺めてもらえれば結構です)
先日までの復習
①NPPVって、人工気道を使わないから、非侵襲的という名前(=必ずしも患者が楽とは言っていない…)
②NPPVで予後改善のエビデンスがあるのは、心不全・COPD・抜管後など
というお話でした。
さて、ERでよく出会う心不全やCOPD。
そろそろ実践を見越してNPPVつけ方知りたくなりました…よね??
では、早速NPPVの実践編①をはじめて行きましょう!
NPPVはマスクフィッティングと患者の協力でほぼ決まる!
NPPVがうまくいくかどうかは、後日お話しするモードの設定や圧の設定…は二の次です。うまくいくかどうか(≒同調整)の要点は2つ。マスクフィッティングと患者の協力で決まります。
「え?マスクなんてとりあえず当てて強くベルトで固定すればよいんじゃない?」って??いやいや、大きな誤解なんだなー、これが。
コツ①マスクの選択
急性期で主に使うのは、フルフェイスマスク(鼻と口を覆うもの)とトータルフェイスマスク(顔全体を覆うもの)の大きく2種類です。
(他にネーザルマスクというのもありますが、主に亜急性期から慢性期での使用なので、ここでは割愛します)

https://img.kango-roo.com/upload/images/scio/kiso-kangogijyutsu/148-158/ch9-f3.png より引用
各施設にあるものを選択すればよいですが…
それぞれにメリット・デメリットがあり…
フルフェイス
メリット)トータルフェイスよりは不快感が少ない。
デメリット)うまくフィットしないとリーク増える、皮膚トラブルが生じやすい
トータルフェイス
メリット)サイズ選択がなくフィッティングが簡単
デメリット)不快感が強い、サイズ選択ができないため顔が小さい患者は不可
うーん、悩ましいですね。あちらを立てればこちらが立たず…みたいな。
多くの施設がフルフェイスがメインだと思うので、フルフェイスの話をさらに進めますと…
コツ①':フルフェイスのサイジング
これは主に、口と目に注目します。
具体的には、
A:顎の下にマスクがはみ出ない
B:口が開いても唇がマスクからはみ出ない
C:マスクが目にかからない
*NPPV大手のPHILIPSではサイジングゲージというサイズ目安の紙定規を出しており、これを患者さんの顔にあてて使うとより、適切なサイズのマスク選択ができるかもしれません。
コツ②:マスクが軽く浮く程度の固定
”リークが減るように!”とヘットギアのベルトを強く締めすぎるケースを散見しますが、逆効果です(逆にリーク増えることも多いです)
エアクッションが盛り上がる、圧の変化で少し浮くぐらいがちょうどよいとされています。
「え?それだとやっぱりリークが多いよ…」というケースもあるでしょう。
その場合には鼻のあたりについている部品:フォーヘッドアームを調節するのがコツです。みなさん、フォーヘッドアーム調整してますか?デフォルトのままいじっていないという人、いませんか?
他にも装着には色々コツがあります。
PHILIPSにわかりやすい動画つきの解説があるので、みてみるのもよいでしょう
日々是勉強!