救命士さんに捧ぐ、悩ましい症例の受け入れ要請
近年増加傾向の高齢者救急。
みんな、適当にさばいているから…
で、思考停止していませんか?
新世代総合内科のデータでの語り口を元に
学びを深めましょう!というのが本企画。
今日は特に救命士さんに向けて。。。
先日までのプチまとめ
高齢者で頻度が多い腹痛疾患は胆道系疾患、腸閉塞、憩室炎など。
多くはないかもだが、重篤で高齢者に問題になりがちなのが
AAA、腸管虚血、ACS、消化管穿孔…などなどでした。
ただ、悲しきは腹部所見が軽微になりやすい(たとえ腹膜炎でも腹膜刺激症状が高齢者だと6割も出ない…というデータも…)
では、どうするか?
今日はプレホス:救命士さんの立場から。
基本的には高齢者の腹部疾患疑いは総合病院への搬送が無難です
(…って当たり前ですかね)
管理人Dr-Sの考える理由としては、
①疾患のバリエーションが、腹部大動脈瘤から腸、胆嚢、場合によっては心臓など様々(場合によっては糖尿病性ケトアシドーシスのような内分泌疾患ということすら…)
②一方で、(プレホスの武器である)問診や身体所見だけで高齢者の腹部疾患をあたりをつけるのは困難なことが多い
(もちろん特徴的な所見:例えば、明らかに腹膜刺激症状があるであれば、外科的な急性腹症の可能性が極めて高いです。それらの病気に強い病院に運ぶという戦略は成り立つでしょう)
だからです。

”そうはいっても、あたりがついていない高齢者って、どの病院も嫌がってとってくれないのよね…”というのも、おそらくまた(悲しき)日本の現実。
(いや、ひたち”い”なか周囲だけの現実?!)
一方で、上記のようになかなか医学的な詳細をプレホスで検討するのは難しいのも事実。そのため、別の方法で受け入れ要請の工夫をするのが妥当かなと個人的には考えています。
具体的には受け入れ要請に、もっと”心理学の要素”を!です。
受け入れ要請は基本的には短時間でのやりとり。そのため一般的に「理屈を組み立てて、理知的に判断してお返事している医師は極めて稀」だと思います。多くは直感で判断しており、その直感は幸か不幸か感情に大きく左右されます。
(これは医者だから…ではなく、人間誰しもという意味です)
そこで工夫の1つとして「心理学のテクニック」を使ったら?というのが個人的な見解です。
今回は誌面の関係上&主の話が高齢者救急なので、
心理学のテクニックについては概要をご紹介するにとどめますが…
https://tabi-labo.com/275778/psychology-surgery-01
例えば、ここにあるような親近化効果は、僕もよくやるテクニックです。
出す情報が2-3個の少ない情報の時、うち1個以上ネガティブな情報を含んでいる時の交渉事で有用なテクニックです。具体的には先にネガティブな情報を出し、ポジティブな情報を後に持ってくると、相手の心象は後者のポジティブな方にひっぱられるというものです(当然、先にポジティブー後にネガティブとすると、ネガティブな印象を相手に与えます)
「急性腹症が疑われる、高齢者です」と、受け入れ要請の電話をはじめるよりは
「高齢者なのですが、重篤な腹部疾患が疑われます」と話を切り出し始める方が受けてもらいやすいかも?ってわけです。
「信頼のおける貴院で受けてもらえないかのご相談です」と一言付け加えてくれたら??!!
もちろん、これらは医学的な十分にアセスメントが前提にあるのは言うまでもございません。ただ、ちょっとしたことで余計なストレスをかかえやすい、救命士さんにとって、こういうテクニックは実践的で役立つのでは?
(好評ならこれはこれでネタがいくつもあるので、別の機会にシリーズ化を検討します。もう医学じゃないけど…苦笑)
改めてまとめ。。
①高齢者の腹部疾患疑いは総合病院への搬送が無難
②プレホスの方は、親近化効果を使って、「高齢者ですが、◎◎疑いです」とするプレゼンの方が、病院側も受けてくれやすいかも?
日々是勉強!







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