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高齢者患者のクレームとは?

患者は増加傾向、加えてトラブルになりやすいのが高齢者救急。

これから数回に渡って、「では、トラブルを減らすには?」ということを

理論+私の視点も交えながらご紹介します。

さてさて、皆さんの職場(主にERを意図)で

患者さん、あるいはご家族からクレームをいただく件数はいかがですか?

一般的にERはクレーム・トラブルのハイリスク部署と言われています。

・緊急の疾病・外傷で運ばれてきているため、御本人・家族が不安で気が立っている

・先行きが見えないまま待たされるご家族

・時に緊急疾患でバタバタするため連携ミスが生じやすい

・一般的に医療スタッフが疲弊しやすい部署なので、医療スタッフがイライラしやすく、結果…?!

…などなど。

どうでしょう?

ご覧の通り、起きやすい素地が複数重なっていますよね。

もちろん、これらが減るに越したことないですよね?

お互い気持ちよく仕事・診療したいですし。

じゃあ、どうするの?というのが今日のお話。

高齢患者は待ち時間に配慮を!

ちょっと古い論文ですが1992年になかなか面白い論文があります。

ここに、高齢者のERの受診の特徴がデータとして紹介されています。

25年前と古いですが、その特徴は大きく変わらないと思われるので、ご紹介します。(もっというと日本の臨床は海外の○○年遅れていると言われますし、ちょうどよい?!)

ここでは、

①ERの受診の動機は若年者と大きく変わらない(内科疾患の増悪や外傷。その疾患の内訳は違うにせよ…)

②高齢者はERから帰宅後にフォローアップは必要なことが多いが交通手段を配慮せよ

③高齢者は体調が悪くて、待ち時間に耐えられないという感想が多い

などが紹介されています。

ここで是非③にご注目ください。

そう、高齢者で待合で待っているケース(いわゆる”ウォーク・イン”)では

若年者と違って体力がなく or 潜在的に重篤な疾患が多い?!で、

待ち時間に耐えられないで不満があるというケースが多いようです。

多くの施設でトリアージはすると思いますが、

高齢者はバイタルサインがギリギリまで乱れにくいことなどを考えると、

結果的にはアンダートリアージになって待たされやすいという現状もあるのかもしれません。

是非、皆さんの施設では

高齢者のウォークインでは、”待ち時間を少し配慮して早めに診療開始する”

していますか?

一度参考にしてみてください。

日々是勉強!

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