top of page

大別するっていうイメージ大事。

プレホスにこそ独自のエビデンスとその配送ラインを!

~Prehospital Evidence Based Practice~

をお送りしています。

他とは違う救命士のための勉強資料を先日提示し、

その根拠をちょっとずつ解説しています。

(数日お休みしましたが、管理人は至って元気です。

 ちょっとブログを書く時間が確保できず、数日空いてしまいましたー

 今日から心機一転、また平日毎日更新をなるべく頑張ってみます!)

さて、今日は④の”どこに搬送する?”というお話です。

ポイントは以前もお話しましたが、

ショックの4分類は、さらに

2つに大別するとわかりやすいと考えています。

①循環血液量減少(例:出血など)と血液分布異常(例:敗血症など)をあわせた外頸静脈虚脱(しやすい)グループ(以下、虚脱グループ)

②心原性(例:重症な心筋梗塞)や閉塞性ショック(例:心タンポナーデや肺塞栓)をあわせた外頸静脈怒張(しやすい)グループ(以下、怒張グループ)

です

…といいますのも、

虚脱グループは、基本、大量の補液が必要となり

(補液のしすぎもこの数年強くいわれるようになっていますが、プレホスでの点滴できる時間を考慮すると、プレホスでは点滴できる量に”そもそも限界がある”ので、事実上あまり大きな影響ないと考えられます。もちろんインホス:院内の集中治療管理という意味では大いに関わるのですが…)

+薬が主な治療です。

循環血液量減少の場合は、出血があることが多いですが、出血の多くは内因性の場合、消化管がほとんどです。

ついで、(だいぶ頻度が下がり)婦人科領域や動脈瘤破裂、

まれに肺…などが続きます( Critical care 8.5 (2004): 373.)

そのため、循環血液量減少性ショックの場合、出血ならば特に消化管の可能性が高いため、消化管出血の止血ができる施設が望ましいわけです。

(もちろん他の部位からの出血もありえますが、頻度がかなりさがるため、事実上、例外的な位置付けだと思います)

二次救急を標榜している病院のほとんどは、消化器内科があり、止血の対応をしているところが多いのが日本の現状だと思います(もちろん例外はありますが)

そのため、

”虚脱グループ”に対するショックはまずは直近の二次救急の病院に運べばよい

というのが私見です。

一方、怒張グループは、その治療にPCIや緊急の心臓外科の手術、IABPやECMO(PCPS)などの特殊な治療を早期に要することがほとんどです。

補液はもちろんある程度は必要ですが、効果は限定的とされています。

その意味で

特殊な治療をいち早くできる循環器内科、心臓血管外科などが充実している病院にお願いすることが無難と思われます

(もちろんそこまでの治療を要さず、カテコラミンだけでなんとか…ということもなくはないのでしょうが、さらに悪化した場合には超緊急になるので、やはり心臓のバックアップが手厚い施設に…という基本スタンスはかわりありません)

以上、何回かに渡って

図解シリーズのその解説編をお送りしていました。

いかがだったでしょうか?

プレホス独自のエビデンス確立・普及を願って…

日々是勉強!

bottom of page