アナフィラキシーは”スピード感”がめちゃ大事
救命士さんをターゲットに、
(一部若手医師やER看護師も視野に)
プレホスにこそ独自のエビデンスとその配送ラインを!
~Prehospital Evidence Based Practice~
ということでお送りしています。このシリーズ。
昨日からアナフィラキシー×プレホスでお送りしています。
昨日はアナフィラキシー判断のピットフォールをお伝えしました。
血圧保たれている、SpO2保たれているとアナフィラキシーじゃないと誤解する
喘鳴が目立つと喘息と誤解する
などが代表例でした。
さて、今日は「アナフィラキシーは”スピード感”がめちゃ大事」をみなさんと共有したいと思います。
急性冠症候群と同じぐらいのスピード感で
昨日のピットフォールでもお話しましたが、
「血圧下がるまでいかずに、SpO2さがるまでいかずにアナフィラキシーと診断したい」というのが慣れている医者の本音です。
…というのも、治療開始が遅れると色々大変だからです。
「遅れるって言うけど、どれくらいのスピード感?」
と聞かれれば、これは数~10分単位という感覚です。
イメージとしては、”急性冠症候群だー、急いで心カテの病院に運ぼう/循環器内科につなげよう~”っていうのと似たようなスピード感です。
その根拠をお示ししましょう。
例えばこれは動物実験のデータなのですが、
アナフィラキシーになるとものの数分で重たいショックに容易になりえます
(Anesthesiology 2012; 117: 1072)
実際、ヒトのデータとしても1970年と古いものですが、すぐにアナフィラキシーとしてアドレナリンを対処しないと遅い例では死亡例が出ています。いや、正しくは死亡例はすべて対応が遅い例ですと表現すべきでしょうか
どうでしょう?アナフィラキシーを急性冠症候群と同じくらいの”スピード感”で
速やかに判断して、アドレナリン筋注に持っていきたいとお感じいただけたでしょうか?
まとめます
アナフィラキシーの判断・治療はスピード大事。急性冠症候群と同じくらいのスピード感で!
なお、明日は私用でブログはお休みさせていただきます。
次回更新は来週月曜日の予定です。お楽しみにー!!
日々是勉強!