検査∝ER滞在
救命士や若手医師、ER看護師に向けて独自のエビデンスとその配送ラインを!
と銘打って月・木の平日週2回更新しているこのブログ。
最近、諸事情でお休みしていましたが、
久しぶりに今週から再開します!
今回のシリーズは
主にER・当直に関わる若手医師向け(+ER看護師)にお話。
ER滞在時間って意識してるよね?っていうお話の続きです。
さて、今日は検査時間とER滞在時間に目を向けてみます。

検査はすればするほど、ER滞在長くなる=混雑の元
基本的にオーバートリアージが許されるのが、救急の世界ですので、
ERで判断に迷うなら重く見積もって検査!それは大事な話…
一方で、これらは「程度問題」なので、
全ての症例でやたらめったら検査をすればよいわけでは決してありません。
無駄な費用はもちろん、無駄にER滞在時間を延長します。
今回も、先日ご紹介した福井大学ERの林寛之先生らの研究報告から少し考察してみましょう。
http://www.fasd.or.jp/tyousa/pdf/h24taizai.pdf
この9ページを見てもらうと、
項目ごとにどれくらいER滞在時間を伸ばすか(マイナス表記は逆に短くするか)が書いてあります。
当然といえば当然ですが、検査はER滞在時間を伸ばし
例えば、採血は平均41分の延長です(ほぼ生化学が出る時間ですね)
なので、採血は一番の律速になるので、原則最初に検査は出しておきます。
(そのため、研修医がここで過剰な項目を検査していても、私はERではあまり注意しません。なお、あまり焦らないセッティングでの総合内科病棟での病棟管理では話は別です。)。
ゆっくり診察してから採血を出して…とすると、とても後手後手になり、ER混雑のもとになります。
ちなみに、CTで20分、MRIで27分です。特に画像の検査は、その撮像時間もさることながら、通常検査を一旦ストップして、救急の患者を通常検査の間にいれて…などの段取りを取る分、余計に時間がかかるのでしょう。逆にいえば、画像を取りに行く必要がある症例では、早めに放射線技師に一報して、何分後なら検査できるかを確認し、その間に他の簡単な検査を…なんてやると、時間が節約できますね。
その意味でも、ほとんど時間がかからない検査も知っておく必要があります。
特筆すべきは心電図は3.8分、超音波6.3分。
ここにはデータがないですが、血ガスもほぼ同様でしょう。
やはりERにおいてあるものでの検査関連はすぐに短時間でやれるので、時間の節約になりますよね。(もっといえば、Commonな疾患は問診・診察・血ガス・心電図・超音波で大方あたりがつきます。なのでERを効率よく回せるDrはこのあたりの検査だけからの初期診断がスムーズです)
以上を踏まえて、私がERで研修医を指導する時には、
「ER内でやれる検査(血ガス、心電図、超音波)はコンサルなしに自由にやって良いよ。ERの外に出てやる検査(CTやMRIなど)は必ずコンサルしてから」
「採血が一番の律速段階になるから、ルート取るなら必ず採血検査は出して」
と指導しています。
加えて、後期研修医には
「レントゲン10分、CT20分、MRI30分!
画像検査はER滞在時間延長の元なので、混雑状況と適応を考えて取るように」
と話をしています。
皆さんの施設では、どうされていますか?
入院なのだろうに、採血検査結果待ち…という無駄な時間
多くのERで起きがちな現象:採血結果が出るまで待ち。
として患者さんを救急搬送ベッドに寝かせておく…
結果、ベッド占有が続いて、次の患者さんをなかなか受けられない…
もちろん、採血結果は重要です。
その結果を待って診断や(細かい)治療方針が決まることもあります。
ただ、本当にそんなに「採血の結果がでないと動けない」ということは多いのでしょうか?
次回にそのあたりを切り込んでみます!
今日の標語
検査乱発はER混雑へ。かかる時間を逆算して順番を決めよう!
日々是勉強!







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