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自動心肺蘇生器、あれこれ。。

救命士や若手医師、ER看護師に向けて独自のエビデンスとその配送ラインを!

と銘打って月・木の平日週2回更新しているこのブログ。

今週からは管理人Sが最近興味がある、自動心肺蘇生器について、

あれこれ文献交えて考察してみようと思います。

自動心肺蘇生器って?

文字通り、胸骨圧迫を機械が自動でやってくれるものです。

日本だとLUCASシリーズやAutoPulse、Cloverが有名ですね。

①LUCAS: https://www.lucas-cpr.com/jp/

②AutoPulse: https://api.zoll.com/-/media/uploadedfiles/public_site/products/autopulse/9656_0183_36_aphospitalbrochure_ja_2014-pdf.ashx

③Clover: https://www.kohkenmed.co.jp/products/kom330/

AHAのガイドラインでは

エビデンスレベルはⅡbと落ちますが、

安定した徒手CPRが難しい場合での自動心肺蘇生器の使用を限定的に推奨しています。

実際、これらをうまく使っている施設さんの話もちらほら聞きます

①北海道の勤医協中央病院さん: https://www.physio-control.jp/product/PCJ_CR_vol-4_A4.pdf

②東海大附属病院さんのドクターヘリほか: https://saibo.tech/2017/12/18/lucas2-breastbone-press-equipment/

へー、なんか魅力的ですね~

(一応、断っておきますが、管理人SはLUCASやCloverの会社とはなんら関係はありませんww)

ちなみに、個人的には今の組織に自動心肺蘇生器をマンパワー節約の観点でほしいなぁとは思っています。

まだまだEvidenceが足りない領域

ただ、ここで水をさすようですが、

これらの自動心肺蘇生器のエビデンスはかなり限定的ですし、

結構微妙な結果が多いです。

肯定的な結果のもののほとんどは「CPRの質」を評価したものばかりです

①Resuscication 2008;76:185

( https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0300957207003747)

②West J Emerg Med 2017;18:437 ( https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5391893/)

③日本集中治療医学会誌 2019;26:379 ( https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsicm/26/5/26_26_379/_article/-char/ja)

実際の患者さんのアウトカム(ROSC率や社会復帰率)…というと…??

実は…有名な論文”PARAMEDIC”はじめ、イマイチな結論ばかりです。

その辺の詳細はまた次回以後、詳しくご紹介しますね。

日々是勉強!

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