airway⑥ ramped positionを実践で
ABCの安定を極めると銘打って、
ABC managementのコツやエビデンスをご紹介します。
今日は救命士が主なターゲットです
A: airway 気道 の続きです。
前回、肥満患者の挿管は難しい。
姿勢の工夫が大事でramped positionをお伝えしました。
ただこの図の例がタオルを大量に使っていて
「こんなのプレホスじゃできないよ!」という突っ込みがあるかもしれません。
いえいえ、そんなことはないんです。
実は救急車のストレッチャーで似たような姿勢をとることは可能です。その写真がこちら(管理人のいる地域の消防の方に実演してもらいました。その際の様子をご厚意でいただいています)
ヘッドアップしつつ、頭部だけがさらに降り曲がるようにストレッチャーができているので、頭部を折り曲げると、上記のような感じに。耳と胸骨を結んだ線が地面に水平に…というのがこの姿勢ですので、もう一声の場合には、首の後ろ~肩にタオルを入れると、よりramped position姿勢に近づきます。
前回お話したように、肥満患者ではより喉頭展開しやすくなるほか、挿管前の酸素化が改善しやすいので、搬送時のSpo2管理としても使えます。
是非、お試しあれ!
(なお、前回も書きましたが、通常の体型の患者さんにramped positionはあまり効果ないか、場合によっては逆効果の可能性があることはご注意を!)
日々是勉強!